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ホームページ作成費用の勘定科目とは?運用関連の費用も合わせて解説

公開日:

2026/6/23

最終更新日:

2026/6/23

ホームページ作成費用の勘定科目とは?

「ホームページ作成費用はどの勘定科目?一括で経費にできる?」とお悩みではありませんか?

もし仕訳を間違えると、将来の税務調査で手痛い追徴課税を受け、会社の命綱であるキャッシュを失うリスクがあります。安全に事業を継続するためにも、広告宣伝費やソフトウェア(資産)の正しい判定基準を理解することが大切です。

本記事を読むことで、ホームページの作成費用の勘定科目から運用の仕訳までスッキリ解決させましょう。

ホームページ作成費用が経費か資産か迷った時の判断フロー

ホームページ作成費用が経費か資産になるかは、取得価額や申告方法で細かく分かれます。実務で迷わないために、ホームページ作成費用の判断フローで全体の流れを整理しました。

この図を上から順にたどるだけで、自社が適用できる特例や正しい処理方法がひと目でわかります。
まずは制作にかかった総額を確認し、該当する金額のルートへ進んでみましょう。

ホームページ作成費用が経費か資産か迷った時の判断フロー

ホームページ作成費用の勘定科目3パターン

ホームページ作成費用を処理する勘定科目には、大きく分けて3つのパターンが存在します。なぜなら、サイトの目的や導入するシステム機能によって、税務上の扱いが異なるからです。

具体的には「広告宣伝費」「無形固定資産」「繰延資産」のいずれかに分類されるため、自社のウェブサイトがどのパターンに該当するか、仕訳のルールを正しく見極める必要があります。

広告宣伝費

一般的な企業サイトや店舗の紹介サイトであれば、ホームページ作成費用は「広告宣伝費」となります。

インターネット上で自社の情報を不特定多数に公開するウェブサイトは、チラシと同様に広告効果を目的としているとみなされるためです。この場合、制作会社に支払った費用は、完成して運用が開始された日の属する事業年度に全額を経費(損金算入)にできます。

ただし、頻繁な更新を行わない簡易的なサイトであっても、主な目的が情報発信であれば一括での経費処理が認められます。税抜30万円未満であれば、中小企業の特例を利用して全額をその年の経費にすることが可能です。

無形固定資産(ソフトウェア)

ホームページ作成費用の中に、高度なプログラムやシステム開発の費用が含まれている場合は「無形固定資産(ソフトウェア)」となります。

サイト内で商品の決済まで完結するECサイト機能や、ログイン後に顧客情報を管理するマイページ機能などは、単なる広告ではなく自社で長期間利用するシステムとみなされるためです。

この場合、制作会社に支払った費用は一括での経費処理はできず、法律で定められた耐用年数(一般的には5年)に応じて5年間にわたり減価償却を行う必要があります。

ただし、こうした高度な機能を持つサイトであっても、取得価額が税抜30万円未満であれば、中小企業者等の少額特例を利用してその年の経費(即時償却)にすることが可能です。

繰延資産(長期前払費用)

ホームページの性質によっては「繰延資産(長期前払費用)」として処理するケースもあります。
例えば、作成してから1年以上全く更新を行わず、その掲載効果が長期にわたって及ぶような特殊な契約の場合です。

ただし、現代の一般的なウェブサイトは情報の更新頻度が高いため、この勘定科目が適用されるケースは極めて限定的といえます。

基本的には、製品の紹介や企業の認知度向上のために随時更新するものであれば、前述の広告宣伝費として処理するのが税務上も一般的です。

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資産計上となる要件と耐用年数・少額特例の仕組み

資産計上となる要件と耐用年数・少額特例の仕組み

ホームページ作成費用が資産計上となるかどうかの分かれ目は、サイトの機能と費用にあります。特定のシステムが組み込まれている場合や、金額が一定の基準を超える場合は資産として扱います。

また、中小企業向けに用意されている税制上の少額特例を理解することも大切です。ここでは減価償却の基本や、経費にできる金額の判定基準を詳しく見ていきましょう。

ソフトウェアとしての法定耐用年数(原則5年)と定額法による計算例

ECサイト機能などのプログラムを含むホームページ作成費用は、無形固定資産の「ソフトウェア」に該当します。

国税庁「ソフトウエアの取得価額と耐用年数」の規定によると、自社利用のソフトウェアとしての法定耐用年数は原則5年です。償却方法は原則として定額法を用います。

例えば、システム開発を含む作成費用が120万円だった場合、120万円÷5年となり、年間24万円ずつを5年間にわたって減価償却費として経費化していく仕組みです。

システム開発を含む作成費用が120万円だった場合、120万円÷5年となり、年間24万円ずつを5年間にわたって減価償却費として経費化していく仕組みを表す図

「支出の効果が1年以上及ぶか」を見極める更新頻度の判断目安

税務上、ホームページ作成費用が一括経費にできる理由は、一般的にウェブサイトの流行や情報の更新サイクルが早く、支出の効果が1年未満で切れるとみなされるためです。

反対に、公開してから1年以上まったく内容を更新せず、企業の案内パンフレットのように長期的な宣伝効果が続くようなサイトは、繰延資産と判定される可能性があります。

判断の目安は、定期的なコンテンツの追加や、情報の書き換えが行われているかどうかです。頻繁に更新されるサイトであれば、その効果は一時的なものとして広告宣伝費での処理が認められます。

10万円・20万円・30万円未満の金額基準による少額特例の活用

ホームページ作成費用の勘定科目は、金額と申告方法で有利な特例を選べます。

青色申告の中小企業であれば、30万円未満の資産はすべて一括で経費にできます。そのため、20万円未満であっても3年均等償却を選ばず、その年の経費として全額落とすことが可能です。白色申告や大企業の場合は、金額ごとに一括償却などの制限を受けます。

金額ごとの仕訳ルールは、以下の表の通りです。

ホームページ作成費用

勘定科目の例

青色申告の場合

白色申告・大企業などの場合

10万円未満

消耗品費・広告宣伝費

全額を一括経費
(即時償却)

全額を一括経費
(即時償却)

20万円未満

一括償却資産、または工具器具備品など

① 3年間で均等償却
(一括償却資産)
② 全額を一括経費
(少額特例)

のいずれかを選択可能

3年間で均等償却
(一括償却資産)

30万円未満

工具器具備品
(ソフトウェア)

全額を一括経費(少額特例・年間合計300万円まで)

原則通りの耐用年数で減価償却
(例:ソフトウェアは5年、PCは4年など)

30万円以上

ソフトウェア

原則通りの耐用年数で減価償却

原則通りの耐用年数で減価償却

なお、30万円未満の特例(少額減価償却資産の特例)を適用する要件や詳細な手続きについては、国税庁「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」をご確認ください。

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ホームページ関連費用・運用の勘定科目一覧と仕訳例

ホームページ関連費用・運用の勘定科目一覧と仕訳例

ホームページの運用にかかる費用は、その内容によって勘定科目を使い分ける必要があります。月々の維持費や追加の施策費用など、実務でよく使われる勘定科目を一覧表と具体的な仕訳例をまとめました。

基本的にはすべて発生した事業年度の経費として処理が可能です。

ホームページ関連費用

推奨される勘定科目

サーバー費用

通信費

ドメイン取得・更新費用

通信費

SSL証明書取得費用

通信費

初期制作費・デザイン費用

広告宣伝費

コンテンツ制作費用

広告宣伝費

SEO対策費用

広告宣伝費

写真撮影・動画制作費用

広告宣伝費

保守運用費・システム利用料

通信費

サーバー費用

ホームページをインターネット上に公開するためのサーバー代は、原則として通信費で仕訳します。

サーバーはデータをやり取りするためのインフラであり、通信環境の一部とみなされるためです。月額払いの場合は、支払った月の経費としてその都度処理を行います。レンタルサーバー代を1年分まとめて前払いした場合は、原則として「前払費用」での処理が必要です。

ただし、法人の場合は「短期前払費用の特例」を満たせば、支払った期の経費に一括で算入できます。

ドメイン取得・更新費用

ホームページの住所にあたるドメインの取得費や更新費は、通信費で仕訳します。

サーバー費用と同様に、ウェブサイトを維持するための通信関連コストとして扱われるためです。ドメイン費用は1年や3年といった年単位での契約が一般的です。

金額が数千円程度と少額なケースが多いため、基本的には支払った期の経費として処理して問題ありません。もしホームページ作成費用を広告宣伝費で統一している場合は、ドメイン代も広告宣伝費にして構いません。

SSL証明書取得費用

ホームページの通信を暗号化するSSL証明書の取得・更新費用は、通信費で処理するのが一般的です。

サイトのセキュリティを維持し、安全な通信環境を保つための費用であるためです。ドメインやサーバーの費用と一緒に請求されるケースも多く、それらと同じ科目で仕訳を行います。

もし、制作会社へ支払う月額費用に含まれている場合は「支払手数料」として処理しても問題ありません。金額も比較的少額であるため、固定資産などに計上する必要はなく、支払った期の経費にできます。

デザイン変更・ページ追加費用

ホームページ公開後に行うデザイン変更やページの追加費用は、広告宣伝費で処理します。

既存サイトの見た目を整え、ユーザーへの宣伝効果を高めるための支出とみなされるためです。例えば、季節ごとのバナー差し替えや、新商品を紹介するランディングページの追加などが該当します。ただし、サイトに決済機能を新設するなど、大幅なシステム拡張を行う場合は「ソフトウェア」として資産計上を求められるケースがあります。

単なる文言修正や小規模なレイアウト変更であれば、その期の広告宣伝費として一括経費にして問題ありません。

コンテンツ制作費用

ホームページに掲載するブログ記事や、コラムなどのコンテンツ制作費用は広告宣伝費に該当します。

これらのコンテンツは、サイトへのアクセス数を増やして自社製品を宣伝する目的で作られるためです。外部のライターや制作会社に執筆を依頼した場合は、「業務委託費」の科目を使うこともあります。

どちらの勘定科目を選んでも税務上の問題はありませんが、社内で統一しておくと管理が楽です。コンテンツの公開日にあわせて、その事業年度の経費として全額を一括で落とすことができます。

SEO対策費用

ホームページを検索結果の上位に表示させるためのSEO対策費用は広告宣伝費として仕訳します。

検索エンジン経由での認知度向上や、集客を目的としたマーケティング活動の一環であるためです。

コンサルティング会社等へ毎月固定で支払う場合は、「業務委託費」の科目を選択しても構いません。SEO対策は効果が長期に及ぶように思えますが、税務上は資産ではなく、その月の経費になります。成果報酬型の場合であっても、成果が確定して支払い義務が生じた月の経費として処理します。

写真撮影・動画制作費用

ホームページのデザインやコンテンツに使用する、写真撮影や動画制作の費用は広告宣伝費となります。

これらはサイトの魅力を高め、訪問者へ視覚的に情報を伝えるための宣伝用素材だからです。撮影をカメラマンに依頼した際の費用や、動画の編集費用は、完成した期の経費として一括で処理できます。

ただし、制作した動画をDVDにして配布するなど、別用途で長期利用する場合は扱いが変わります。ホームページに掲載する目的だけで制作された素材であれば、原則通り広告宣伝費で問題ありません。

月額の保守運用費・CMS利用料・有料テーマ

ホームページのシステム維持にかかる月額の保守運用費は、支払手数料の勘定科目が適しています。

不具合の修正やデータのバックアップなど、外部の専門的な役務に対して支払う料金だからです。
また、WordPressやノーコードWeb制作ツールStudio有料テーマ購入費用は広告宣伝費や消耗品費で処理します。クラウド型のCMSを利用するための月額料金であれば、通信費や賃借料として仕訳をします。

いずれも高額なシステム開発を伴わない限りは、資産ではなく、発生した期の経費にできます。

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ホームページのリニューアルや一部改修(アップデート)の勘定科目

ホームページのリニューアルや一部改修(アップデート)の勘定科目

ホームページのリニューアルや一部改修を行った際の費用は、主に2つの勘定科目に分かれます。それは、現状を維持するための「修繕費」と、価値を高める「資本的支出」です。

どちらに該当するかは、改修の目的や作業内容によって税務上の判断が異なります。仕訳を間違えると税務調査で指摘を受けるリスクがあるため、判別のポイントを正しく理解しましょう。

定期的なデザイン修正や不具合対応で「修繕費」となるケース

既存サイトの軽微なデザイン修正や、バナーの差し替え費用は「修繕費」として処理します。

これらはホームページの現状を維持し、通常の機能を保つための支出とみなされるためです。

また、システムのエラーや不具合を解消するためのメンテナンス費用も修繕費に該当します。修繕費となった場合は、その作業が完了した事業年度の経費として一括で落とすことが可能です。

判断の根拠として、国税庁「第8節 資本的支出と修繕費」でも通常の維持管理のための費用は修繕費と定められています。

新機能の追加やシステム拡張で「資本的支出」となるケース

ホームページに新しい機能を追加するリニューアルは、修繕費ではなく「資本的支出」となります。

例えば、これまでの紹介サイトに「ECサイトの決済機能」や「会員ログイン機能」を組み込む場合です。これらはサイトの利便性を著しく高め、新たな価値(資産)を付け加えたと判断されます。

資本的支出となった費用は一括で経費にできず、無形固定資産の「ソフトウェア」として資産計上します。その後は、原則として5年の法定耐用年数に応じて、数年間にわたり減価償却を行っていく仕組みです。

ただし、中小企業で改修費用が30万円未満であれば、少額減価償却資産の特例で一括経費にできる場合もあります。

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ホームページ作成時に活用できる補助金3選

ホームページ作成時に活用できる補助金

対象となる事業者の規模やサイトの目的によって、申請できる制度が異なります。補助金が採択されれば、高額になりがちな制作コストの大幅な削減が可能です。ただし、補助金の入金タイミングは原則として制作費を全額支払った後になります。

まずは自社が使える制度を正しく把握し、事前の資金繰りを計画的に行いましょう。

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金は、個人事業主や小規模法人の販路開拓を支援する制度です。

ホームページ作成費用は「ウェブサイト関連費」の経費区分として申請ができます。ただし、ウェブサイト関連費単体での申請はできず、他の経費と組み合わせる必要があります。

補助率は原則3分の2で、通常枠の補助上限額は50万円までとなっています。インボイス特例などに該当すれば、上限額がさらに上乗せされる仕組みです。

店舗紹介サイトや企業HPなど、集客目的のホームページ作成費用に最適な補助金といえます。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者の業務効率化やIT化を推進するための制度です。

単なる会社紹介サイトではなく、ECサイトや顧客管理機能の導入時に活用できます。ホームページ作成費用の中に、システム開発が含まれる場合に申請が可能です。

この補助金を利用する場合は、国の認定を受けた「IT導入支援事業者」と進める必要があります。補助率は枠によって異なり、費用の2分の1から最大で4分の3まで補助されます。

地方自治体のホームページ作成費用補助金・助成金

各地方自治体でも、独自にホームページ作成費用を支援する補助金や助成金を実施しています。地域の商工会議所や自治体の産業振興課などが窓口となり、地元の事業者を応援する制度です。国の補助金に比べて提出書類が少なく、申請のハードルが低い傾向にあります。

補助金額は10万〜30万円程度と小規模なものが多いですが、採択率が比較的高い点がメリットです。自治体によって募集期間や要件が大きく異なるため、最新情報を小まめに確認しましょう。

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この記事を書いた人

この記事を書いた人は萩野谷優希です。

萩野谷 優希(はぎのや ゆうき)

ELish代表

Webクリエイター / Webマーケター

20代での独立以降、中小企業を中心に30社以上のWeb制作・支援実績を持つ。丁寧なヒアリングと確かな制作スキルがクライアントから高く評価されている。趣味は国内外への旅行。

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